マレーシア、キャメロンハイランドで初めて会った小さなセミ
2017/11/18
キャメロンハイランドで出会った小さなセミ
今回
キャメロンハイランドに行った最大の目的は
世界最大のセミ、テイオウゼミに会うことでした。
キャメロンハイランドには
世界最大のセミ、
テイオウゼミがいると、
色々調べて
わかりました。
まあ、1回目では、会えなくても
せめて鳴き声だけでも
聞いてみたいと思ってました。
ところが、今回
2泊した1日目は夜遅く土砂降りの雨の中
ホテルに到着
2日目の夕方も雨で、
たぶん夕方に鳴くであろうと
予測しておりましたが、
空振りでした。
キャメロンハイランドで出会った小さなセミ 2017.7.3 ↓↓↓
そのかわり、
というわけでは、
ありませんが、
ヘリテージホテルの廊下で
かなり小さなセミの死体を
拾いました。
標本のような形で死んでおり、
そっと拾って
部屋で観察してみました。
キャメロンハイランドで出会った小さなセミ 腹側 2017.7.3 ↓↓↓
大きさを測ってみると
体の部分は23mmくらいです。
日本ならチッチゼミクラスです。
日本のチッチゼミは「世界のセミ200種」によると、
体長約20㎜と書いてある。
また、小学館の図鑑NEO「昆虫」では、
オスが18~22mm、
メスが22~23mmと書いてあります。
中胸背(セミの背中の一番大きな部分です)の模様は
ツクツクボウシに似ていますが、
よーく見ると違っており、
このようなパターンの模様は、日本のセミには
おりません。
「世界のセミ200種」によると、
マレー半島に分布するセミは
たくさんおりますが、
体長23mm程度のセミは
88.Dundubia rufivena だけです。
写真標本はジャワ産。体長24ミリ。
Dundubia rufivenaで検索すると
以下のサイトがヒットして、
オスの腹側の写真もあり、
腹弁を見るとぜんぜん違う形なので
別種とわかります。
[Cicadas of India]
http://www.indiancicadas.org/sp/288/Dundubia-rufivena
「世界のセミ200種」では、
世界には約2,000種のセミがおり、
この本にはその10分の1しか
載ってないことになるので、
別に不思議なことではありません。
もう少しアップにしてみましょう。
まだ金粉もついており、
新鮮な個体のようです。 ↓↓↓
お腹側です。↓↓↓
さて、このセミの名前は
なんていうんでしょうか?
これまでの経緯
世界最大のセミがボルネオに
いると思って
1998年、初めてボルネオに行き
大きなセミに出会い、
そのセミが世界最大のセミ、
テイオウゼミだと長いこと
信じてた。
ボルネオがマレーシアという
国に属することを知るのも
ボルネオに行く直前だった。
ところが、
ボルネオにはテイオウゼミは
おらず、
ボルネオにいるのは
たぶん世界で2番目に大きい
クロテイオウゼミだとわかったのは
自分的にはずいぶんあとのことだった。
で、テイオウゼミがいる場所は
どこなのか
調べたら
やはり同じマレーシアの半島部ですが、
キャメロンハイランドにいることが
わかりました。
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世界セミ事情
世界にはセミが約2000種、
東南アジアには、約650種、
マレーシアには
セミが200~250種くらいいると、
どこかで読んだ。
250種というと、
日本で見られるチョウの種類数くらいだ。
ちなみに日本のセミは35種です。