グヌンムル国立公園で出会った昆虫 ランタンビワハゴロモ(ランタンバグ)
2018/10/01
ジャングルの中で光る?虫
ボルネオ島サラワク州にあるグヌンムル国立公園では、
様々な昆虫に出会うことができます。
なかでも、この虫は、ビワハゴロモの仲間で、暗いジャングルのなかで、
薄暗く光っているかのように見えるので、ランタンバグと言われています。
ランタンというのは、キャンプなどで使うときの灯りのことです。
バグというのは、Bugと書いて、一般の人が使う「虫」という意味です。
英語表記は、Lanternbugs、無理に日本語に訳すと、提灯虫、といったところでしょうか。
提灯虫じゃ、あんまりなので、ランタンビワハゴロモでどうでしょうか?
確かに、薄暗いジャングルの中で見ると、
ランタンがボォーッと、灯っている、ようにも見える。 ↓↓↓
ジャングルの中の木道を、どんどん歩いて、たくさんのコウモリが、
毎日、夕方になると出てくる洞窟に向かう途中の木に張り付いていました。
確かに、薄暗いジャングルのなかでは、ランタンや提灯のように、
光っていると昔の人は思ったのかもしれません。
大きさは、日本のアブラゼミくらいでしょうか。4センチ弱。↓↓↓
現地で買った本にも載ってた
英語の原文
グヌンムル国立公園内のショップで買ってきた本には以下のように書いてあります。
Lanternbugs(Fulgora basinigra) of the family Fulgoridae are sometimes seen in small groups on tree trunks
in Mulu's lowland rain forests. The hollow,horn-like extension of the front of the head was once
mistakenly believed to be luminous, hence the common name. These insects live on the sap of plants.
グーグル翻訳
グーグル翻訳では、以下のように表示されました。
フルゴリエ科のランタンバグ(Fulgora basinigra)は時々木の幹の小グループで見られる
ムルの低地の熱帯雨林で。 ヘッドの前部の中空のホーンのような伸びは、一度であった
誤って輝いていると信じられており、したがって一般的な名前です。 これらの昆虫は植物の樹液に生息する。
私の解説
学名は、Fulgora basinigraですが、和名はまだないようです。
Fulgoridaeは、半翅目ビワハゴロモ科で、
熱帯から亜熱帯にかけて分布する500種くらいの
グループの総称です。
半翅目は、セミ・カメムシの仲間なので、
口は口吻といって、細長いストローのようになっており、
そのストローで植物の汁を吸います。
半翅目は、最近はカメムシ目といっています。
提灯虫では、あんまりなので、
ランタンビワハゴロモという和名にしたら
いかがでしょう。
フルゴラ バシニグラなんて名前が定着する前に、
ランタンビワハゴロモにしたいと思います。
花の名前でも、学名そのもののプリムラボリアンサ(Primula polyantha)とか、
クリサンセマム・ムルチコーレ(Chrysanthemum multicaule)とかよりも、
キンギョソウとか、フウリンソウとかの和語の名前が好きです。
映画の題名でも「ミッションインポッシブル」とか
「バックトゥザフューチャー」など、英語のまんまよりも
「風と共に去りぬ ゴーンウィズザウィンド」の方が好きだな。
日本にはビワハゴロモはいないが、ハゴロモはいる
ハゴロモというと缶詰を思い出す人もいるかもしれませんが、
それはおいといて、
日本にはビワハゴロモの仲間はいないようです。
ビワのつかない、ハゴロモはいまして、
一番有名なのが、アオバハゴロモ、
あとアミガサハゴロモ、スケバハゴロモ、ベッコウハゴロモなどが
ポピュラーなところです。
気になる方は検索してみてください。
私の翻訳
以上のことから、以下のように訳してみます。
これだと、頭の角のような部分がランタンということになりますけど、
私の感じでは、白い翅がランタンに見えます。
フルゴリエ科のランタンビワハゴロモは、
ムルの低地熱帯雨林の木の幹でしばしばみられる小さいグループの昆虫です。
頭のてっぺんにある中空の角のようなものは、かつて、
輝いていると誤って信じられていたための俗称です。
これらの昆虫類は木の汁を吸うことによって生活しています。