ボルネオオランウータン Pongo pygmaeus
2015/08/06
ボルネオオランウータン 2005年2月 スカウ村
ボルネオには固有種、つまりボルネオしかいない、という動物や昆虫が随分いるらしい。
トンボなんかはボルネオにいるものの40%が固有種という。
爬虫類、両生類もトンボほどではないにせよ、
かなりいる、という。
オランウータンは世界中でボルネオ島とスマトラ島しかいない、
とよくいう。
ところが、今はボルネオ産とスマトラ産とがくっきりわけられ、
それぞれに学名もつけられて別種扱いになっている。
すなわち、ボルネオのオランウータンはボルネオしかおらず
ボルネオオランウータンという、学名はPongo pygmaeus。
スマトラオランウータンはPongo abelii。
ここキナバタンガン川沿いのスカウ村で一番特徴的な動物はテングザルであるが、
ボートに乗って観察に出かけるといくらでも出てくるのでありがたみが薄れてしまうほどである。
ところが、オランウータンはボートから見ても遠くに葉っぱの塊が
あってあれが、巣だ、という程度であった。
宿に入って荷物を整理していたら、ガイドが敷地内にオランウータンが出た、
というので呼びに来た。
宿の中の渡り廊下の途中のジャングルの上空に黒い塊が見え、
枝や葉っぱをバキバキ、ボキボキ折って下に落としたりしている。
よく見るとえらのような部分がしっかりと見える大人のオスである。
オランウータンは毎日、樹上を歩き回り、
寝床をつくるために植物の葉っぱや枝を折るのだという。
みたところ200Kgくらいはありそうな立派な体格をしている。
●ダナンバレーのボルネオオランウータン
ジャングルの高い木にある。
ここダナンバレーでは、京都大学の霊長類研究所の協力のもと、
オランウータンの保護を行っております。
1998年に行ったときは、4日いて、1~2回だけ樹上で物音をきいただけだったが
2012年には、ほぼ毎日会えるという状態で、超ラッキーというほど
でもなさそうで、行けばかなり高い確率でオランウータンに会える、
といっていいでしょう。
途中の林道沿いにあった巣
ガイドたちは無線機を持って、オランウータンの出た場所を教えあい、
われわれはそれに従ってジャングルの中を歩く。
葉っぱは動いているがなかなか姿を見せない。
やっと出てきたコはちょっと幼いこどものようだった。
昨日のコよりは、大きいがこのコも子供っぽい顔をしている。